子どもでも知っているお花が主役だった①
ここからはちょっと大人にならないと知らない花ばかりになります。
6.ボタン
ボタンが薬草として中国からやってきたのは、奈良時代か平安時代のことだとされています。
ボタンが薬草になる部分は根です。
消炎、解熱、頭痛などに使われます。
7.クチナシ
クチナシの種と実は生薬だけではなく、昔から染料にも使われています。
効能は消炎、利尿、止血、胸苦しさなどです。
また民間薬として口内炎、打撲、挫傷に利用されます。
ちなみにクチナシ(口無し)という名前は、実がいくら熟しても割れないことからつけられました。
8.フクジュソウ
フクジュソウは「福寿草根(ふくじゅそうこん)」という生薬名を持っています。
漢方ではなく、西洋医学で根や根茎を使います。
9.オミナエシ
根を乾燥させ、解毒や利尿、腫れものなどに用いられます。
オミナエシ(女郎花)は「女飯」が転じたのではと言われますが、詳しくはわかっていません。
この「女飯」は字のごとく女性は食べていたご飯のことで、男性の白いもち米に対し、黄色い粟ご飯でした。
まだ女性の地位が今よりも低かった時代のことです。
10.キク
花は食用として刺身などに飾られますね。
生薬名は「菊花」で花を乾燥させて使います。
解熱、解毒、消炎、鎮痛などの効能があります。
11.フジ
薬用として利用されてきたのは、藤こぶという樹皮にできるこぶの部分と種子です。
効能は藤こぶが制がんや口内炎、種子は下痢止めなどといわれています。
フジは他にもつるが吊り橋や縄の代用品に、樹皮は着物や漁網に使われていたそうです。
12.シャクヤク
シャクヤクは当時生薬として伝わったものの、その美しさに観賞用として広まりました。
薬用としては根を用います。
漢方で血圧異常、化膿性疾患、頭痛、肩こり、また婦人薬としても使われています。
昔の人はたくさんの花を薬として利用してきたんですね。